1.20.2010

第13回 ~中国自動車事情2008西安編~

前回に引き続き、西安編です。

西安駅前で大量のバスを見た。
一目でどこ行きのバスかよくわからんけん乗務員に聞いている客が多かった。

行き先も手作業で変えてるね。


まず胃南や、華県へ



内陸都市の地方となれば北京のような高級車は見られない。
飛亜特(FIAT)との合弁会社の車とか標致(PEUGEOT)とか。
飛亜特って名前かっこよくね?


雪鉄龍ZXに乗っていたとき、背後に大型バス(不詳)が接近。
車間の狭さは脅威である。



1990年代前半に設計されたZXの車内。日本では見ることのできなくなった古めかしい佇まいのダッシュボードが垣間見える。タクシーは2km6元、3km乗っても7.5元=100円だった。それでも庶民には高嶺の花だな。



現代(HYUNDAI)も同じ値段。サンバイザーんとこにあるCD入れがカワ過ぎるww


黄河まで数キロのところへ来た。



何を作っているかわからんが開発ラッシュだ。
一説によるとこの辺りに中国の核施設が建設されているとか?
ちなみにこのトラックどこ製か不明。
いずれにしろ骨格は古そうだ。




路上に公安車が停まっている。
あれはスズキのEVERYの型落ち。
スズキは古くなったプラットフォームを中国自動車会社に安く売っているのだ。
公安の左に写るのはアルファードのコピー車。アルファードは基本日本専売モデル。これは韓国のコピー車か?中国ではFUTONがコピーを作っているが似せるのがヘタくそ。しかもALPHAっていう名前。ウける。

でも日本だって、例えば1976年にトヨタが出したマークⅡはジャガーのコピーだった。トヨタはキレイに名前までパクった。一番恐るべきなのは日本人である!80年代の日本車はキャディラックとかリンカーンのパクリばっかだったし、最近はBMWのパクリっぽいのが多いし、もうウンザリ。いや、向上心があることはいいことです。
#・・・余談が長い


手前に写るのは、NISSANのLIVINA GENISS。全く聞いたことない車かも知れんが、ニッサンの世界戦略車。4年くらい前の広州ショーでデビューして、2007年から東風汽車が生産する。
インドネシア行ったらもっと多く見れる車。どっかで見た顔#この写真には映ってないけど、やな思ったら、実はベースはNOTE。オシリが不自然なNOTEである。ヨーロッパでも売れてる。ハイジもびっくりだね。




西安に戻ります。




駅前でウロチョロして客引きしてるのはヘンテコ三輪車。
北京ではあまり見なくなったはず。
これ乗ればよかったな、危険だけど、開放的で面白そう!
いくらなんやろ?こういうの乗ってる人ってぼったくらなそうな気がする



あと、これも駅前で気になったくるま!
長安汽車製の華奢なAクラスみたいな車。
このCM8は格好から推測するに長安之星という微車ベースに乗用ボディ被せた危険な車なんだろうな。乗ってみたい。バッコンバッコンで楽しそう!



その長安之星がいた(奥)。こいつはスズキの型落ちである。
これを見て中国車は日本のパクりだとかよく揶揄している人がいるが、スズキが提供しているものだから、一方的に批判する奴らは能がないと見える。



西安は城壁の残る数少ない都市のひとつである。
大型バスが悠々と入るところからもその大きさが窺い知れる。



その城壁上をいすずに似たトラックが約60km/hで疾走。
何やってんだろ?
というか、何処から上がってきた!?



これは奇端汽車(Chery)のA5である。安微省に本社がある奇端汽車。
中国の自動車メーカーはかなり地方に本社がある場合が多いが、一般的に大企業が首都に本社を置くことが定例の中で戦略上大丈夫か?
そういえば日本車の本拠地も、東京に本社を置くのはホンダくらいか?
2007年発売より約90万円という価格で大人気。
カローラが300万円くらいするのに比較したらそりゃ売れるよなw




左のワーゲンは一汽大衆の邁騰(Magotan)と呼ばれるモデル。
これは日本やEUでパサート名で売られるモデルの旧型にあたる。
このクルマ、やたら中国に多い。ボクはハルビンへ行った時、こいつがクラッシュしているのをみたことがある、
・・・というのは完全に余談。



ハイウェイを走行中、果物を積載しまくっているトラックを発見。
最上部の箱、固定されてないように見えますが、
落ちても問題ないのでしょうね。





鈴木雨燕。日本ではスイフトで販売されるモデル。
スイフトは中国で日本と変わらぬラインナップを展開するが、
ひとつ、スポーツが販売されていないはず。
中国にもスポーツドライビングの楽しさを広めよう!



こちらは散水車。日本のそれより撒き方が大胆にも思える。
あまりお金かけてまで綺麗にしようという意気は見えない。
とりあえず泥流しとくか、程度か?
ベースは日産ディーゼルだとは思うが、何処で生産されたモデルかはよく知らない。




これは五菱通用汽車製の軽トラック。
どこかで見たボディスタイルだな、と思ったら、



1984~1991年に日本で販売されていた三菱Minicabトラックと同じボディであることがわかる。
これは三菱がライセンスを流したんだと思うけど、それを2010年現在も現役で生産しているっていうのは日本人からすると何か変な気持だよね。#もちろん、中身は変わってるし、環境対策もされてるけど。。



最後に感陽西安空港(感は心なし)にstrangeなクルマ見たのでそれも載せる。

隣国の異端児、SsangyongのActyonである。
SsangyongはメルセデスっぽいSUV作りまくっていたが、今度はX5か何かに似たクルマを出した。中国でも2008年から販売を開始したようだ。4×4はロシアなど寒冷地方で人気だ。


あ、全部書くとMixiの日記字数制限に引っ掛かるわ。
というわけでここまで北京・西安だったが、
こんな感じで2008年夏の自動車事情を今さら振り返った。
後編は、再び北京、そして長春、哈爾濱、天津へ向かいます。

では。

1.10.2010

第12回 ~中国自動車事情2008北京編~

ひっさびさにコテコテの自動車バナシです。


昨年の5月、
ボクは新型プリウスが年内に20万台売れると予測した。
蓋を開けてみれば208,876台。
本当に20万売れた。
行き過ぎた予想かと思ったが確かに売れた。
日本における乗用車の売れ行きはこれまでと明らかに異なることは確かだ。



いっぽう・・・

20万で驚いていたら、昨年の中国における自動車販売台数は1300万台を超えた。
これは100人に1人がクルマを買った計算になる。
但し、3割くらいがヘンテコな三輪車とか日本にいないようなクルマが占めてるはずで、直接比較は賢くない。でも、1300万って日本で売れる数の約3倍で天文学的な数だ。1トン~2トンの鉄の塊が同じ地上に数千万いると考えると吐き気がする。

昨年の中国での売れ行きに関して、それまでと異なる点は、一つ目が
地方の100万以上都市(成都とか武漢とか)でも北京や上海、広州に近いレベルで売れ始めたこと。これはGDPの拡大とインフラ整備の賜物。
そして二つ目は、ヘンテコ三輪車ばかり買っていた農村の比較的生活に余裕のある層が軽トラや軽ヴァンを買い始めたこと。これは毛沢東が、三輪車から四輪車に買い換えるときに補助金5千元あげますよと言い始めたから。#あ、もう毛沢東じゃねーなw
所謂、汽車下郷という政策が功を奏しているのである。


最近ボクは中国がこんなフウに激変してるとこがみたくてしょうがないけど、
なかなかひょいと見にいくなんてできんけん、2年前の様子でもおさらいしておこうと思った。2年後の今とはまるで違う光景が広がっていることを想像しながら。


長くなったけど、単にクルマに関してマニアックな話をツラツラ書き連ねている日記ですww





さて、まず北京です


いきなり目の前に現れたのは華晨汽車(Briliance)の中型セダン。
何かBMWっぽい外見と裏腹に酷い走りをかますことで有名。
あと、衝突安全でEURO基準で最低ランクを食らった落第児w
http://www.zhonghuacar.com/zhonghua/junjie/index.aspx




本家の宝馬(BMW)もいました。鐘楼前辺りです。





でも中国では奥迪(AUDI)が大人気。A6が毎年10万台売れるって、
日本じゃ考えられないw東北部で96年から生産されていて実績もあるからね。



三菱LANCERがいた。中国名は知らぬ。三菱の人気は高い。
これは哈飛汽車と長安汽車の合弁かなんかで出現した日本の軽バン的なクルマ。哈爾濱に本社がある、中国で最も北にあるメーカー。

ランサーにしろHAFEIにしろ歩道に堂々とおいてあるのは、五輪に向けて突然歩道が整備されたから置き場所がなくて仕方なく置いている。

ちなみに長安汽車とスズキの合弁会社は今、クルマを買って北海道へ行こうってキャンペーンやってますwよかったら・・・?
http://www.changansuzuki.com/present.html




マックの前に韓国車っぽいヴァン、その後に豊田汽車の皇冠がいる。
その通り、クラウンです。クラウンも時々北京市内で見かける。
ちなみにカローラは花冠です。
COROLLAってもともと花の冠っていう意味があるんで全く当て字ではないんよね・・・

これはカローラのCMやけど、


GOAボディ、つまり安全性を第一にウリにしてる。
日本ではクルマは安全なんて当たり前で、
CMでワザワザ安全だよ、なんて言わないよね、そこらへんが面白いと思った。



これは、トヨタハイエースかと思いき、なんか違う。
ハイエースのコピーは中国に数十あるといわれ、
天馬汽車の海獅か新凱汽車のものかボクでも分からん。
FUTON製でないことは確か。FUTONはアルファード顔になっとるけんすぐ分かるんですよ。





さてこちら、チャリが颯爽とAUDIを追い抜く光景。
こんなんゼッタイ日本じゃ見れんね。
北京市中心部ではチャリの方が巡航速度が速いみたい。


チャリの位置づけが今非常に難しい時期で、従来どおり車道を走ろうもんなら吹き飛ばされかねない。
正確な数字は伏せられているだろうが、一説によると中国における交通事故死者は近いうちに10万人にのぼると言われる。日本は5000人下回ったというのに。でも、ベトナムでも年間13,000人が犠牲になっているというデータを出すと、あ、10万人くらいが現実的なのかも知れぬ。




さすがに六環は自転車・人はダメということにしてるね。





こちら北辰路東側の住宅地。地鉄5号線からも13号線からも遠いにも関わらず集合住宅が密集する。

そこで凱迪拉克(CADILLAC)を目にした。中国にあってねーw#百歩譲って日本も、ですがww


次は芍?居(shaoyaoju)交差点から北三環を望む。
京承高速は2008年現在それ程混雑はしなそうな感じ。


こんな感じで次回は西安の様子を覗きます。
では初次把!