2008年9月20日 北京南駅にて
私は前日と同様に北京南駅からバスに乗る機会があった。
私は中国人のように横から非道なる割り込みをカマし、ほぼ最後に来たくせに一番乗りでバスに乗り込んだ。そして1元札で運賃を払った。
よって私はルールに従った。
・・・ではなくて、
I am a Winner.
なんて結論はもってのほかである。
割り込みは、日本だと、このクソ野郎!なんて勇気なくてかえって言われないが、日常茶飯事の中国人は何も言ってこないのがそれはそれで怖い。
割り込んだ奴らはやはり我先に席を陣取る。夜8:00だが相変わらず人が多い。つり革を含めると90%の乗車率。発車後、車内を見渡すとたつことを余儀無くされている者の多くが重い荷物を抱えた人、若い女性、そして高齢者、子供に該当する。(やはりおばさんは強い!)
このとき私は斜め後方に70程度以内のおじいさんが立っていることに気づいた。私は天津散策に足がヘットヘトに疲れてたが、誰も譲る気がなさそうなので呆れて、おじいさんに席を譲った。
私は日本語で「どうぞ」と言ったが、おじいさんは「謝謝」と返してくれた。この様子をじろーっと女車掌に見られていたが、ヤツは次の瞬間にはお客との世間話に興じ始めたのであった。
私はルールを教えた。
ここでちょいと歴史的に考えてみる。
中国は今もなお高度成長を続けており、近代的なバスなんて五輪開催決定後に導入されたものがほとんどだ。ちなみに五輪専用バスなど多くが日本の支援で運行されていた。従って、日本で当たり前のように走っているバスの乗り方も、新幹線も地鉄の乗り方さえわからない。地鉄の職員に至っては乗客からの乗り方の質問に大わらわのようだ。乗り方もわからないようなものをマナーを守って乗れという方が無理なのかもしれない。戦後日本人が飛行機に乗るとき靴を脱ごうとしたのも乗り方が分からなかった例であろう。
似たような例がこの日他にもあった。私はこの日新幹線に乗車した時、中国人がヘッドレストカバーを持ち帰っている光景を目にした。まさかである。日本人で義務教育を受け幾ばくかの道徳を兼ね備えていればそれがイレギュラーだとすぐに理解できるだろう。それが・・・。貧しいわけではないだろう。最低片道の60元は支払っているのだから・・・。こうして見るとやはり中国人は乗り方が分っていないというかこの例について言及すれば、乗車賃にカバーまで含まれていると思ってるのかも知れぬ。
もう1つ例を挙げると、、日本で明治33年にサンフランシスコから電気自動車が始めて上陸したときの話。皇太子にお披露目するからといって試運転しているときのこと、ブレーキが分からずハンドル切ったら皇居のお堀にドボンしたという自動車業界では有名な話がある。これだって乗り方知らなくて誤った例のひとつだといえる。事例が古すぎて詳細は知らんが、外国人が先導して日本人にしっかり説明せんやったのが原因ではないか。
そう考えると、中国人が新幹線の乗り方を間違えているのは日本の説明不足であるとも言える。技術支援は得意な日本だが、もう一歩踏み込んで欲しいところである。
というわけで乗り方なんて書いてないが、バスの中にマナーについての記載はあったので紹介する。

西安市交通局の733路?かなんかの車内にて。
左は走行中運転手に話しかけんな。
右がタバコ吸うな。
話しかけんなってのはやっぱ書いた方がいい気がするなぁ。中国人世間話好きやけん。でもそういう禁止事項しかないんだよね。「~~してください」とか「譲り合って」っていうのはないのかな・・・確か机場快線なら子供に譲って!みたいな記載があったはずやけど、残念ですがバスには書いてありませんでした。。。
私は小さい努力ながらもお年寄りに席を譲るというマナーを教えた。一部始終を見ていた女車掌及び周囲の客の目にどのように映ったかは知る由もないが、この小さな努力がマナーを変えQuarity of lifeの向上に繋がると私は信じている。勿論日本が中国を開発・整備する中で技術支援だけでなく「マナー支援」することも今後提案すべきテーマであると切に感じる。

右がおじいさん。奥にいるのが女車掌(おばさん)である。











